相方

依頼を受け、九州内の起業者でリハの事業をやってる方々の情報を集めている。もともと起業するコトや社長という立場にあまり固執していないので、最小は正直、あまり気乗りしない情報仕事だった。ただ、集めていくと規模や業種にかなり差異がある様で、九州という範囲の中にも同様の方々がこんなにいるのかと改めて思った。



実際、興味はあるのだ。自分で起こして、続けるコトの難しさは自分もよくわかっている。だから、そのリストに上がってる人たちが、何を考えているのかを聞いてみたい。制度やお金儲けも話もそれはそれで面白いとは思うのだけど、一番聞きたいのは「相方」がいるかどうか。



仕事を創る。会社を起こす。金を準備して人を雇う。情報を生んでお客を作る。売上げを出して利益を共有する。ま、言葉で書くと簡単だ(笑)ただ、この過程で様々な歪みがある。それは、やった者にしか解らない歪みだと思うのだが、それをどうやって解決しているのかを知りたい。



勿論、お金への執着はその一つかもしれない。儲けたいからやってんだ、という答えは非常に解りやすい(笑)ただ僕は、少し甘い話なのかもしれないが、共に犠牲を払うコトを厭わない「相方」の存在があるのではないかと常々思ってる。「ちょっと聞きたい、相方っていますか?」かな。



言えば、相方は社員とは違う。今の社会「社員なら、会社の為になんでも」なんて時代じゃない。労働基準監督署の前は、そんな昭和な話では通れない。社員は守るべき会社の大切な財産であり、常にお客さんと隣り合わせの感謝の対象であると思う。し過ぎるぐらいの配慮の対象である以上「相方」のニュアンスとは異なる。



理由がお金儲けであろうが自己実現であろうが、労働者ではなく使用者の側に立とうと思う人たちなら、少なくとも自分のビジョンはあるはずだ。ならば、それを実現する為にどのくらいの犠牲が必要かも大凡解っていると思う。となれば、それを一人でやれるかどうかぐらいもお解りなのではないかと思うからだ。



僕にもビジョンはある。ほぼそれしか考えてない毎日がある。そのビジョンだけを続けて何年も何年もこんな仕事の仕方を続けてきて、もちろん今日もそのコトを考えている。そのビジョンはもう出来ていて、ビジュアルになってホームページも掲げている。そして、完成までもう少しの所まで来てると思っている。



ただ、これまで何度もそうで「完成」という物見櫓の一番上に手が届いた!と思った次の瞬間に、僕のからだは急に重くなる。何かが邪魔をして掴んだ手が離れる。「よし!」と思っても、かかった重さに耐えられず完成の頂から指が離れる。昨日もそうで、練習も繰り返し、体力も付けてるはずなのに最後に手が離れる。



だから今、起業って無茶なコトをやるだけの技や体力を持ってる挑戦者達に聞いてみたい。「もしあんたが、崖から落ちそうになった時、自分も落ちる覚悟で手を差し伸べる人がいるのか?」と。言うなれば、栄養ドリンクのチオビタの宣伝みたいなもんで(笑)危険を覚悟で身を呈し、瞬間に伸ばした手でガッチリ掴んで離さない。



今一番欲しいのは、そんなケイン・コスギみたいな相方なんだろうか(笑)



朝からずっとそんなコトばかり考えてすっかり長文。



相方、欲しいな。

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