常に未熟者。

今経営を学んでいる本に『経営技能の真髄は「他人を変える」ことにではなく、実は「自身が変わる」ことにあり、究極の実戦とは自己の成長にある』という一文を読む。48歳、中年の手習いよろしく今更ながら経営技能を学びたいと思う日々が深い。


今ならSNSでZOOM画面を投稿し「勉強してます」的な手法もそれはそれで良い。僕の学びは本で変わらないが、学び方は「読み書き解く」から「読み書き説く」に変わった。ちなみに、本は読書数を競うものでなく、説く為に1冊を「読み尽くす」コトが大事と感じる。


さて、足掛け24年、経営の端くれを担って走ってきた自らの過去において、これから自分の学びの資材は自分に内包された経験値の整理と活用と「断捨離」であると捉える。社会に新しい概念が急ぎ、直近は制限も増えたから、要は進化するなら先ず自分と考えるに至る。


過去、積極的に果敢に性急に、あるいは寡黙に穏やかにじっくりと挑戦し続けた。結果、自然人なら不要な苦労を経験し、信頼や裏切りに多く遭遇した。そして損得で言えば長らく損のみと思っていたところが、実は苦労の損得は「尊徳」であって、今の基礎だと最近気づく。


変な経営者集団の存在を知り、彼らを支えたくなった。なぜいかに、巻き込む側の意図通りに巻き込まれたか。そういった意図とは無関係に惹きつけられたか。最初はわからなかったが、今は、彼らの方向性を持った理念に「同一性」「一体化」を感じたからだと説明できる。


組織はどうか。離合集散の決めてはカネか。そうでないとすれば何か。以前に書いたスキルの持ち主のネットワークに居る事の無知に対処法は無しと気づく結果、良い意味で育てる事が無理な者もありとの考えに至る。そこも、自分の経営技能の変化を感じるところになった。


反省。過去の僕の「人を変えない」拘りの結果、組織は一定の成熟度合い脱しえなかった。今、最も身に付けたい経営技能は、例えばボードゲームのモノポリーの様に経営というゲーム展開において、プレイヤーは「交換可能」という価値観で経営を展開できる覚悟だ。


2020年度、最終目標の新社屋に向かって進む今、目標達成には僕の人生最後の「リーダーシップ」に呼応してくれる「フォロアーシップ」の二つの理念が組織に不可欠。


この夏は、過去の経験を今に使える様に整え、今に合わない価値観を断捨離する。そして、リーダーシップとフォロアーシップのバランスの取れた「重心」の有る組織を創る準備をする。


これからの組織は「脱成熟化」。成熟したと誤解するとカネとモノの欲になる。人だから利己で良いのだが、正しくはその利己が組織との同一性、一体化の中での利己であればよい。


成熟を理由で個人の利己を組織で主張する者が組織にいると組織は脱成熟化できない。


常に未熟者は、組織との同一性・一体化の先に利己的未来を描くので脱成熟化に必要。


この時代の夢に描き方とは、つまはそういうことだ。

コメント