「古い」を捨てる。

良い意味で、親しい人に期待してはいけない。49年の人生で最も大きな教訓として今、身に染みている。人は、そもそも全力の方向は一致しない。生きてるコトの考え方や、何が大事かの価値観や、身に迫った緊迫の様々な条件が全く違う以上、出てくる答えが一致しないのが自然だ、というコトを完全に理解するまでに49年もかかってしまった。


おそらく人に悪気は無い。そこまで悪い奴はそういない。しかし、答えが一致しない時に自分が間違ってるという省みを見るコトも殆どない。大抵は相手の言ってるコトが間違っていて、結果「よくわからないんですけど」という返答が起点となり双方のコミュニケーションがささくれ立つ。時間が経つと少し忘れるのだが、人はこの現象は折々繰り返す。


僕の社長人生の悩みの大半はこれだった様に振り返る。信用しちゃ衝突し、信頼しちゃ裏切られ、信じた所で所詮は金だという場面に死ぬほど遭遇した。人の中には、変わる人が居る。人が生きてると変わる時がある。そういう風に人は「流動的」なので、良い関係の時もそうでない時の両方が絶対存在する。人間関係とはそういうもんだと消化するしかないのだ。


なので、怯えず捨てるコトにする。


生きてるコトの考え方や、何が大事かの価値観や、身に迫った緊迫の様々な条件が全く違っていて、出てくる答えが一致しない人と無理に人間関係を維持する必要は無い。それらはそれらとして付き合う。携帯電話の様に、ひと昔前の古い設定を捨てて、新しくAPN設定を更新する様に人間関係も更新していくコトが唯一の解決策だと思っている。


僕はAppleの製品が大好きで、ずっとMac、iPad、iPhoneを使ってる。そう、Mac、iPad、iPhoneは変わらない。変わってるのはiOS。最も大事なMac、iPad、iPhoneは変わらないけど、その時代に応じて、社会のニーズに応じて、好まれるデザイン、必要な機能、システムのつながりが更新されるiOSが変わっている。今の時代、人間関係もそれでいい様な気がしてる。


人と人のつながりは数が多いコトに意味はない。確かに人数がいれば分業できて実際作業量は減るが、バカっぽい人間関係作業量も同時に増える。Mac、iPad、iPhoneは、使い方を間違えない限りこちらの思い通りに動く(稀に最初から不具合がある場合もある)。ただ、人は使い方は間違ってないのに答えの出方が一致しない。ピーピーとアラートが鳴りっぱなしだ。


だから捨てるのだ。
必要の無い機能は捨てる。


要らなくなった機能は捨てる。
重くなったデータは捨てる。


Mac、iPad、iPhoneはiOSを更新するコトで時代になる。iOSを更新していないマシンは使えなくなって捨てられる。大事なのはMac、iPad、iPhoneの様に一生使っていきたいマシンが誰で、更新し得ないiOSになっているのは誰なのかという見極めだ。古いiOSは最新のアプリが使えないのでMac、iPad、iPhoneの動作を鈍くする。だからdeleteする事でサクサク動く様になる。


新しく創るというコトは、つまりは「古い」を捨てるというコトだ。

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